不思議で可愛い世界に欠かせないのは
想像力と美味しいスイーツ。
ガラス男がアメリに振る舞ってくれた
ホットワインとクッキー。
Story
内向的で空想好きな子どもだったアメリ。
大人になっても空想癖の抜けないアメリは、前の住人が置いていった”宝箱”を偶然見つけて、返してあげようと作戦をたてるが-。
変わり者の両親のもとで学校にも通わず育てられたアメリ。
空想の世界だけが唯一の友達であり遊び場でもあったアメリは、母の死でますます偏屈になった父のもとを離れ、モンマルトルのカフェで働いていました。
アメリの住むアパートの住人たちは、アメリに負けず劣らず変わり者ばかり。
カフェの同僚や常連客もなかなか個性的なキャラクターが揃っていて、アメリはそんな彼らと過ごす日々を心地よく感じていたのでした。
ある日テレビから流れてきたダイアナ妃の事故のニュースに驚き、化粧品の蓋を落としてしまうアメリ。
蓋の転がった先には割れたタイルがあって、中から古ぼけた箱を見つけます。
箱の中には子供が集めそうなガラクタが詰まっていて、どうやら誰かの”宝箱”だったようです。
持ち主に返してあげようと思い立ったアメリは、この日からこっそりと誰かを喜ばせることに幸せを感じるようになりました。
時同じくしてアメリは偶然出会った青年・ニノに心惹かれます。
面と向かって気持ちを伝える、なんて恋愛に踏み出す勇気はまだなくて、人を喜ばせても人に関わっていけないアメリ。
そんな彼女を導いてくれるのは、アパートの1階に住んでいていつも絵を描いている”ガラス男”でした。
骨が脆くてすぐ折れてしまうことから外出もままならない彼は、ルノアールの絵を愛する偏屈な男。
入居して5年が経つアメリと顔を合わせたことすらなかったのですが、宝箱の持ち主探しが行き詰まっていたアメリに情報をもたらしてくれました。
落ち込んでいたアメリにシナモン入りのホットワインをごちそうしてくれて、持ち主探しの突破口となる情報を教えてくれたガラス男。
それ以来心を開いたアメリは、何かと彼にアドバイスを求めて部屋を訪れるようになりました。
絵の中の少女とアメリを重ねながら、遠回しかつ的確な言葉をかけてくれるガラス男。
恋に悩むアメリに振る舞ってくれたのは、ホットワインとクッキー。
彼のアドバイスを聞きながら少しずつ殻を破っていくアメリの恋の行方は…?
アメリの好きなクレームブリュレや、気を鎮めようと作るお菓子など、スイーツのよく似合うキュートな作品でした。