調理方法が変わっていても、味は絶品。
サムが作ってくれたのは
アイロンで作るホットサンド。
Story
精神科に通い1人で暮らすこともままならないジューンと、ジューンの世話で自分のことは後回しにしてきた兄のベニー。
ある日ポーカーのカタとして預かる事になったのは、風変わりな青年で-。
幼い頃に両親を亡くし、支え合って生きてきたベニーとジューン。
ジューンは一般的な暮らしに溶け込めず、精神科に通う以外は家で絵を描いて暮らしています。
外でトラブルを起こしたり家でボヤ騒ぎを起こすジューンのためにベニーはお手伝いさんを雇うのですが、ジューンの激しい性格と合わずことごとく愛想を尽かされてしまう始末。
ある日友人の家にポーカーをしに出かけたベニーとジューン。
友人の1人・マイクが最近押し付けられたといういとこのサムの世話を賭けて、勝手に勝負にでたジューンが負けてしまい、サムを連れて帰ることに。
口数が少ない上、文字も書けず、木に登るのが好きだというちょっと変わった青年・サムにソファで寝るよう言いつけるベニー。
サムは「マイクの家では床で寝てた」とベニーに感謝し、素直に眠りにつきました。
翌日ベニーが仕事に行っている間に、家中をキレイに片付けてくれたサム。
一風変わったサムの行動はジューンの興味も惹きつけたようで、家事をするサムを帰宅したベニーと共に見守ることになりました。
晩ご飯にサムが作ったのは、アイロンでキレイに焼いたホットサンド。
毛織物ではなく化繊物というこだわりの温度で焼き上げられたホットサンドは、チーズの絶妙なとろけ具合が食欲をそそります。
絹だと低温すぎるし、木綿だと焦げてしまうという絶妙な温度のチョイスに感心するベニーとジューン。
歴代のお手伝いのどの人よりも素敵だと、ジューンはサムをいたく気に入ったようでした。
この後もサムはテニスラケットでマッシュポテトを作るなど、独特な調理法で2人を楽しませてくれました。
ジューンが毎朝作るピーナッツバターとコーンフレーク、ミルクで作るシェイクよりも、ずっと美味しい物を作ってくれるサム。
マイクはバカにしていましたが、なにかと器用で家事も得意な立派な青年だったようです。
ちなみにジューンがいつも食べているのは、タピオカ・プディング。
日本で流行ったドリンク状のものではなく、乾燥させてフレーク状にしたタピオカを牛乳と卵で煮たものです。
シリアルのような箱に入ったインスタントのタピオカフレークはアメリカではどこでも売られていて、タピオカ・プディングは長く愛される定番メニューだったようですね。