永遠に僕のもの (El Ángel ’18 Argentina/Spain)

永遠に僕のもの (El Ángel ’18 Argentina/Spain)

大好きなのは、ママの手料理。

“死の天使”ことカルリートスの大好物は、ミラノ風カツレツ。

Story

1971年のブエノスアイレス。

親にも平気で嘘をつき、物を盗むことに罪悪感を覚えない17歳のカルリートスは、転校先で仲間に出会う。

父親のホセがその道のプロであるというラモンは、その度胸を買ってカルリートスを父親に紹介する。

強盗を繰り返す3人だったが、カルリートスの底知れない闇を感じ取ったホセは-。

天使のような美貌の持ち主であるカルリートスの両親は、ごく平凡な人たちでした。

心から愛されているカルリートスですが、ちょくちょく高価な物を家に持ち込み、「友達に借りた」「友達にもらった」と嘘を重ねます。

注意してもまるで悪びれず返事だけは素直なカルリートスに、両親も困惑気味。

母親が用意していた夕食でカルリートスが喜んだメニューは、ミラノ風カツレツ。

「大好物だ」と無邪気に喜ぶカルリートスの顔は天使のようで、あちこちで盗みを重ねている影など微塵も感じられません。

問題を起こして少年院に入っていたカルリートスは、工業専門学校へ転入することに。

転入初日にカルリートスの目を引いたのは、大人びた雰囲気で1人佇むラモン・ペラルタ。

腕っ節の強そうなラモンをわざと挑発して殴らせ、ラモンの懐に入り込むことに成功。

ラモンの父親・ホセは年季の入った強盗で、息子のラモンをその道に引きずり込んだ筋金入りの悪党。

肝の据わったカルリートスを気に入ったホセとラモンは、3人で次々と強盗を働いていくのでした。

カルリートスのスキルを天才的だと認めながら、その協調性のなさに危機感を覚えるペラルタ親子。

悪い予感は的中し、ラモンはあっさりとカルリートスに裏切られることになりました。

ラモンと別れたカルリートスは久しぶりに両親の待つ家へ帰ります。

この日母親が作っていた夕食も、偶然ミラノ風カツレツでした。

シンプルなカツレツに、レモンとマッシュポテトが添えてあるカルリートスの大好きなメニュー。

両親に会うよりも先に椅子に座り、食べ始めるカルリートス。

カルリートスに気づいた母親も、戻ってきた息子を何も言わずに抱きしめます。

何もなかったふりをして過ごそうとする両親、夢中で食べる息子を優しく見守るのですが、カルリートスはそんな気遣いすら踏み付けに。

大金の詰まった鞄を食卓に投げ出して「父さんより稼いでる」と言い放つカルリートス。

警察へ届けるという父親さえも脅して丸め込んでしまいます。

愛の詰まった夕食さえも”死の天使”には届かないと思い知らされるシーンでした。

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