シカゴ7裁判 (The Trial of the Chicago 7 ’20 USA)

シカゴ7裁判 (The Trial of the Chicago 7 ’20 USA)

食べ物を粗末にしてはいけません。

法廷に入るところに投げつけられたのは

ジェリーが見事にキャッチしてみせた卵。

Story

1968年8月の、イリノイ州・シカゴ。

大統領選に先立って開かれる民主党の全国大会に合わせ、各地からベトナム戦争に反対する若者たちのデモ隊が集結。

警官隊と衝突し多数の負傷者を出してしまったデモの煽動者として、いくつかのグループのリーダー達が裁判にかけられることに。

保守派の判事に翻弄されつつも、被告人たち「シカゴ7」を守るため奔走する弁護士のウィリアムは-。

Netflix シカゴ7裁判

平和を訴えるはずが大きな騒動へと発展してしまった、8月のデモ。

デモを煽動したとして逮捕されたグループのリーダーたちは「シカゴ7」と呼ばれ、注目を集めました。

とりわけ世間の関心を引いたのは、アビー・ホフマンとジェリー・ルービンの2人。

青年国際党を立ち上げた2人はまさにヒッピーといういでたちで、出廷してもそのスタイルを貫きます。

共に訴えられた民主社会学生同盟の真面目でジョークの通じないトム・ヘイデンには煙たがられるほどで、相手が誰でも独自の路線を変えることはありません。

ある時には被告人席に法衣を着て現れ、ある時には判事のセリフを先取り。

パフォーマンスで世間の関心を高めることこそ、彼らの活動の根幹でもあったのです。

ブラックパンサーにヒッピー、反戦に保守派とまさにアメリカ中の期待や反感を集めた注目の裁判には、マスコミも多数押し寄せました。

裁判所の前にはプラカードを掲げた多数の群衆が。

出廷するため裁判所へ足を踏み入れたジェリーはあまりの人の多さに驚き、アビーは「半分以上は味方だ」と余裕たっぷり。

残念ながら味方でない人が2人に向かって投げつけたのは、卵でした。

見事にキャッチして見せたジェリーに「よく受けれたな」とアビーは驚きます。

「慣れてるんだ」と自身のペースを取り戻したジェリーも、悠然と法廷に入ることに。

卵を持って現れたアビーたちに弁護士のウィリアムは訝しげな顔を見せますが、「もらったんだ」と嬉しそうに笑うジェリー。

決してブレない軸があるからこそ、恐れずに活動を続けることが出来るのだと態度で表す2人の、和やかながらも強さの覗くシーンでした。

結局卵は「捨てろよ」とウィリアムに一蹴されますが、「なんで?」と最後までとぼけてみせるチャーミングなジェリー。

それにしても人に向かって卵を投げつけるなんて…。

食べ物はいついかなる時も、決して粗末にしてはいけません!

「シカゴ7裁判」がみられるのはNetflixだけ!

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