攫われていただく食事なんて
楽しめません。
クルトを攫った強盗団が勧めたのは
ロシアのロールキャベツ・ガルプツィ。
Story
ある日、泥棒である父親・クルトから、娘のマリアへ郵便が届く。
クルトが盗んだのはポーランドのお宝である絵画「ブラック・マリア」だったのだ。
雇い主であるロシアの強盗団に囚われたクルトは、マリアにお宝を届けるよう依頼するのだが-。
ずっと不在がちで父親らしいこともせず過ごしてきたクルト。
マリアの誕生日にカードを贈る予定でしたが、その日は大きな仕事と重なってしまい、当初の予定と違うものを送り付けることになってしまいます。
クルトが仲間と輸送車を襲って盗みだしたのは、デンマークがポーランドから借り受けていたお宝の「ブラック・マリア」という絵画。
盗み出す途中で警察と鉢合わせ、ドンパチの中をかいくぐったクルトは、コンパクトな「ブラック・マリア」を娘のマリア宛にポストへ投函するのでした。
その後あっさり警察に捕まったクルトを「裏切り者」だと追いかけるのは、一緒に盗み出した泥棒仲間の2人組と、雇い主であるロシアの強盗団。
警察からはすぐに釈放されたクルトでしたが、警察署を出た数秒後に強盗団の車で拉致されてしまいます。
クルトが拉致されながら「食事でもいかが?」と勧められたのが、ロシア料理のガルプツィ。
ロシア版のロールキャベツなのですが、元々は鳩肉をキャベツで包むフランス料理だったそう。
中身が米と牛肉に代わり、形だけ似せたものを「偽物の鳩(ガルプツィ)」と呼ぶようになりました。
ロシア料理ではおなじみのサワークリームを使うことと、煮る前にフライパンで焼き色をつけるところが特徴であるガルプツィ。
千切りにしたキャベツをタネと共に蒸すだけで簡単に作れる「怠け者のロールキャベツ(レニーヴィエ・ガルプツィ)」なんてレシピも存在するようです。
ロシアの強盗団の船に乗せられ、お茶にケーキにともてなしをうけるクルトですが、当然食べる気分にはなれなかった様子。
それにしても本作では登場人物が常に何かをムシャムシャ食べていました。
父親のクルトを助けに向かったマリアが道中で食べていたのは、フランクドッグ。
ホットドッグの種類が多いデンマークならではの食べ物で、フランスパンに大きなソーセージが刺さっているのが特徴です。
某テーマパークでは「ユカタンソーセージドッグ」の名前で販売されているようですので、興味のある方はぜひどうぞ。