フランクおじさん (Uncle Frank ’20 USA)

どれほど絆の深いカップルでも、
食べ物の好みはまるで違ったりする。
フランクの大好物は
ウォーリーが「死の匂い」と呼ぶベーコン。

Story

1973年、ニューヨークの大学に通うことになったベスは、近くに住む伯父を訪ねる。

親族の中でも異彩を放っていた伯父のフランクは、10年来のパートナーと同棲しているゲイだった。

ベスが事実を知った日、故郷のサウスカロライナからフランクの父が亡くなったと電話が入る。

フランクとベスは葬儀に出るため長いドライブを始めるがー。

ベスの故郷は女は家事をするのが当たり前、男はふんぞり返っていられるという古い価値観がはびこる田舎町です。

粗野でいることが男らしさとされ、子供たちを怒鳴りつけて育てるのが正しいしつけとみなされるベスの家系。

その中で唯一、いつも清潔感を漂わせ、1人静かに本を読んでいるのが伯父のフランクなのでした。

ベスは自分を気にかけてくれてなんでも話を聞いてくれる優しいフランクが大好き。

そんなベスの祖父はフランクに冷淡で、みんなの前でけなしたりすることがベスの最大の気がかりです。

ニューヨーク大学で教鞭を取るフランクの勧めで、故郷から離れてやりたい事を探すと決めたベスは、ニューヨーク大学に進学。

「教授を紹介して欲しい」という友人の頼みに応えるべく、フランクの家へとやってきました。

事前に連絡せず訪ねたフランクの家はパーティーの最中だったようで、見知らぬ男がベスを出迎えます。

フランクの姪だと名乗ると、大喜びで迎えてくれた男の名前はウォーリー。

フランクを探してくるので待っているようにと言われたベスですが、初めてのパーティーの雰囲気と強いお酒でノックアウト。

フランクにバスルームへ案内され、吐き続ける羽目になるのでした。

「フランクに会いにベスが来たよ!」と慌てて知らせに来たウォーリーですが、便器を抱え込むベスの姿を見てすっかり同情した様子。

吐くもののなくなったベスに、フランクは自分がゲイであること、ウォーリーと同棲してもう10年にもなることを打ち明けます。

驚いたベスでしたが、親戚の中でフランクだけがもつ違いがようやく腑に落ちたようです。

翌朝ひどい頭痛で目覚めたベスに、フランクは朝食と頭痛薬を用意してくれていました。

朝食のメニューは、スコーンにスクランブルエッグとベーコン、そしてコーヒー。

フランクはベーコンなしでは生きていけないと語るほどの大好物らしいのですが、ウォーリーは「死の匂いがする」とベーコンの香りすら拒絶。

好みは違っても、お互いを受け入れて支え合って暮らすフランクとウォーリーの仲の良さが垣間見える、微笑ましいシーンでした。

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