人間とクマの友好の証。
冒険家からクマへの受け継がれたのは、甘くてほろ苦いマーマレード・サンド。
Story
ペルーへやってきたロンドンの探検家は、山奥で新種のクマと出会う。
親切にもてなされた探検家は「ロンドンに来たらいつでも歓迎する」と言い残し、イギリスへと帰って行った。
時は流れ、ペルーでは大地震が発生。
探検家の言葉を頼りに子熊はロンドンへと送り出され、パディントン駅で住処を探し始めるが-。
秘境の地・ペルーを訪れた探検家。
彼が森の奥深くで出会ったのは知性を持つ2頭のクマでした。
探検家に迫る蛇をやっつけて助けてくれたクマたちは、探検家の持ち物に興味津々。
望遠鏡やカメラなどを次々に取り出して石鹸をかじってしまいます!
そんなの食べちゃいけないよ!と慌てた探検家が取り出したのは、マーマレードの瓶。
「パンに塗ったりすると美味しいんだよ」と説明している横で、オスグマが瓶からマーマレードを飲み干してしまいました。
それ以来すっかりマーマレードにハマってしまったクマたち。
オスグマにパストゥーゾ、メスグマにルーシーと名付けた探検家が去りはや数年、2頭のクマには小さな子グマが仲間入り。
子グマはオレンジが熟したことを嗅ぎ取ると、急いで2頭のクマの元へ。
クマたちはオレンジが熟した頃に、マーマレードをたくさん作っておくようになっていたのでした。
子グマがオレンジの実を摘んでまわり、パストゥーゾはマーマレード製造機を動かす係に、ルーシーは煮る係にと役割分担も完璧。
心ゆくまでマーマレードを堪能したら、保存用に瓶に詰めていきます。
残った1つのマーマレード・サンドを食べてもいいかと子グマが尋ねますが、パストゥーゾはこれは保存食だと答えます。
探検家にもらった大きな赤い帽子の中にマーマレード・サンドをしまい、緊急時に食べるんだと説明するパストゥーゾ。
パストゥーゾから帽子を受け継ぐことになった子グマは、教えを守っていつでも帽子の中にマーマレード・サンドをしまっていました。
ルーシーは老クマホームへ入所することを決め、子グマをロンドンへと送り出すことに。
たどり着いたロンドンのパディントン駅で子グマは礼儀正しく振る舞いますが、誰も相手にしてくれず途方に暮れます。
唯一相手をしてくれたハトにマーマレード・サンドを分けてあげようとしますが、ハトがどんどん増殖してしまい収集がつかなくなる子グマ。
そこへ偶然通りかかったのはブラウン一家。
手を差し伸べてくれた彼らは子グマにパディントンと名付け、住処を探す手伝いをしてくれることになりました。
パディントンの大好物のマーマレード、それは人間とクマを繋ぐ架け橋となる食べ物なのでした。