知恵を絞って得たお金で、お腹を満たす幸せ。
ビクターがアメリカでようやくありついたのは
バーガーキングのハンバーガー。
Story
アメリカ・JFK空港国際線のロビー。
英語もろくに話せず、ターミナルで足止めされることになったビクター。
母国・クラコウジアでのクーデターが原因で、無国籍になってしまったのだ。
持ち前の真面目さで英語の勉強を重ね、お金を稼ぐことを覚えて、ターミナルの人々と交流を深めていくビクター。
客室乗務員のアメリアと親しくなったビクターは、自分がニューヨークを目指す理由を打ち明けて-。
初めてやって来たアメリカの空港で閉じ込められてしまったビクター。
逃げてしまえば、と国境警備局からほのめかされ、ドアの前まで案内されるのですが、生真面目に入国の許可が降りるのを空港で待つことに。
使われていないエリアを寝室に改造し、毎日空港内のトイレで髭を剃るビクターですが、1番困っていたのは食事でした。
母国の紙幣は使えなくなり、空港から支給されたのは数枚のクーポン券。
それすらも手違いからゴミとして捨てられてしまい、食べる手段がなくなってしまいます。
国際空港だけあって世界各国からのテナントが出店していて、美味しそうな匂いに囲まれているのに何も食べられないビクター。
仕方なく誰かが置いていった機内で配られる無料のクラッカーを集め、これまた無料のマスタードやケチャップで挟んで、クラッカーサンドに。
当然それっぽっちでは空腹は満たされず、ビクターはなんとか食べ物にありつこうと頭をフル回転させるのです。
そして目をつけたのが旅客用のカートの返却で戻ってくるお金。
カートを置き場に戻すと25セントが返却される仕組みを利用し、客からカートを回収して25セントを自分の儲けとする”仕事”につきました。
ようやく手にしたお金でビクターが買ったのは、バーガーキングのハンバーガー。
やっぱりアメリカに来たならハンバーガー食べなきゃ!というわけではないですが、クラッカーサンドとは大違いのハンバーガーを貪ります。
コツを掴んだビクターはさらにたくさんのカートを集め、豪華なワッパーサラダセットを頼めるまでになったのでした。
クラッカーサンドを食べる時の無の表情とは打って変わって、満足げにハンバーガーにかぶりつくビクター。
口の周りにケチャップをつけながら食べるハンバーガーがとにかく美味しそう!
何があっても諦めず、自力で食事を手に入れたビクター。
どんな時も粘り強く最善を尽くすことを学んだシーンでした。
ビクターの過ごしたJFK空港には各国の飲食店があり、中華でおなじみのパンダエクスプレスや、テクスメクス料理のバハフレッシュなども登場します。
日本からは吉野家が出店していましたよ!