勤勉なリチャードを、唯一認めてくれた弁護士のワトソン。
2人を結びつけたのは、リチャードが気を利かせて用意した
ワトソンの大好物・スニッカーズ。
Story
1996年・アトランタ。
オリンピックに沸くアトランタで、リチャード・ジュエルは警備員として働いていた。
オリンピック会場近くで開かれたコンサートを警備していたリチャードは、偶然爆発物の入った鞄を発見する。
人々を誘導して避難させるリチャードと警察たちだったが、直後に爆発が起き、2名が死亡・100名以上の負傷者を出す大惨事へと発展。
それでもリチャードは多くの人々を助けた第一発見者として報道されることになり、一躍英雄扱いに。
ところが、警備していた場所で事件が起きたため面目を潰されたFBIは、第一発見者であるリチャードを容疑者として取り調べ始める。
一人では対処出来ず、弁護士に電話すると決めたリチャードは、かつての恩人で弁護士のワトソンへ助けを求めて-。
英雄から一転容疑者扱いで非難の目を向けられることになったリチャード。
疑われる一因となったのは、リチャードの”いかにも怪しい風貌”でした。
リチャードは肥満で身なりにも気を使うタイプではなく、友人の少ない独身男性。
そしてまだ母親と同居しているという、容疑者として疑われるのに充分なプロファイリングの条件を満たしていたのです。
FBIに危うく自供させられそうになったリチャードは、唯一頼れる人物に助けを求めることに。
その人物こそ、どんな相手にも真っ向から向かっていく熱血弁護士のワトソン。
リチャードはかつてワトソンの元で備品係として働いていました。
ワトソンのゴミ箱にいつも捨ててある包装紙から推察し、ペンやテープといった文具だけでなく彼の好物を補充してあげたリチャード。
ワトソンの大好物は、手軽に食べられるチョコレートバーのスニッカーズ。
勝手にゴミを漁るなよ、と釘を刺しつつも気の利くリチャードが気に入った様子のワトソン。
リチャードに”レーダー”とあだ名をつけて、何かと気にかけてくれるようになりました。
容姿をバカにされ、正義に過ぎる性格もからかわれてばかりだったリチャードですが、ワトソンにだけは心を開くことが出来ました。
保安官を目指すためにワトソンの元から去る日、「ゲス野郎になるなよ」と言葉をかけてくれたワトソン。
時が経ち、依頼人と弁護士として再会した2人は、リチャードの生活を襲う報道や執拗な捜査という壁に立ち向かうことになったのです。
きっかけは小さな親切でも、大きな友情に繋がるものだと教えてくれたシーン。
スニッカーズは正義のため奔走する忙しいワトソンに欠かせない、重要な食事なのでした。
