パリ、テキサス (Paris,Texas ’84 France / West Germany / UK)

パリ、テキサス (Paris,Texas ’84 France / West Germany / UK)

親子水入らずのご飯は、特別の味。
トラヴィスとハンターが荷台で食べたのは
ラヴァシュキリのチーズ。

Story

4年前に子供を置いて失踪したトラヴィスが発見され、迎えに行ったウォルト。

頑なに喋ろうとしないトラヴィスだったが、ようやく目指していた場所が「パリ」であると明かす。

そこはトラヴィスとウォルトの両親の思い出の地だったようでー。

もう死んでしまったかと思っていたトラヴィスがテキサスで行き倒れていたと連絡を受け、急いで駆けつけたウォルト。

4年ぶりに会ったトラヴィスは痩せこけて日に焼け、食べようとしなければ眠ろうともせず、一言も喋らない世捨て人のようでした。

ウォルトはトラヴィスの心の回復を気長に待ちながら、ロサンゼルスの自宅へと向かうことに。

問題なのは、トラヴィスが置き去りにした息子で、現在ウォルトと妻・アンを「パパ・ママ」と呼んでいるハンターのこと。

トラヴィスが見つかったこと、一緒に連れて帰ることをハンターに告げたウォルトですが、ハンターが戸惑うことに罪悪感も覚えているのです。

問題の張本人・トラヴィスの考えがさっぱりわからないまま、アンとハンターの待つ家に帰宅した2人。

ハンターは拒絶する態度を見せ、なかなか距離の縮まらない実の親子たちでしたが、昔撮影したホームビデオを見たことからトラヴィスに変化が。

父親らしく振る舞おうとするトラヴィスにハンターも心を開き、すっかり仲の良い親子としての関係を取り戻しました。

アンからハンターの母・ジェーンについて聞かされたトラヴィスは、悩んだ末にジェーンを探しに行く決意を固めます。

せっかく仲良くなれたハンターをまた置き去りにしてしまうのは良くないと、家を出る目的をきちんと説明することにしたトラヴィス。

ハンターに会いに行き、学校を抜け出してドライブをすることになりました。

晴れた空の下、車を止めて荷台で親子水入らずで過ごす時間。

この時2人が一緒に食べたのは、アンがランチに用意してくれていたラヴァシュキリのチーズ。

日本でも「ベルキューブ」や「笑う牛」として有名な、赤い笑顔の牛でおなじみのベル社ブランドのチーズです。

トラヴィスは初めて食べるらしく「美味しい」と驚き、ハンターは「ラヴァシュキリ」というフランス語の名前を教えてあげていました。

数日前までは1人砂漠をさすらっていたトラヴィスが笑顔でハンターとランチをとるこのシーンは、愛する子供の存在の大きさを物語ってくれるのでした。

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