お金持ちになることや夢を掴むことよりも、もっと大事なこと。
ジミーの心を支えたのは、ママの焼いてくれたパンケーキ。
Story
デトロイトの貧困層、とりわけ黒人の中で白人として隔たりを感じながら生きてきたジミー。
ラップで成功することを夢見るジミーだが、実際は住むところにも困窮し、母親のトレーラーハウスに転がり込んでなんとか暮らしている。
ジミーは友人・フューチャーが仕切るシェルターのMCバトル挑戦するがー。
ガールフレンドに家を追い出され、ゴミ袋に詰めた荷物を持って母親のトレーラーハウスへと転がり込むことになったジミー。
シェルターのMCバトルに挑戦するも、プレッシャーに負けて何も出来ずに退散したところでした。
黙って鍵を開けてトレーラーハウスに入ったジミーですが、そこにはあられもない姿の母・ステファニーと、ジミーの高校の時の上級生の男の姿が。
お酒と男に弱く、仕事もせずビンゴ大会に足しげく通うステファニー。
まだ小さい娘のリリーもいるのに、人を当てにするばかりで努力をしない姿は、とても模範的とは言えません。
家賃を滞納していることがバレて男にもフラれ、酒をあおってジミーに絡むステファニー。
ジミーは手の焼ける母親につい説教をしてしまい、出て行けと追い出されてしまいました。
幼いリリーを隣の家に預けて、給料の安い仕事を淡々とこなすジミー。
良い感じになっていたアレックスに会いに行ったジミーですが、彼女が別の男と関係を持つ姿を目撃、相手の男に殴りかかります。
相手の男は、ジミーのデビューに力を貸すと約束してくれていたはずのウィンク。
ジミーはウィンクを殴ったせいで、シェルターで幅を効かせるグループ”フリーワールド”に待ち伏せされ、襲撃されてしまうのでした。
デモテープを作るという夢と淡いロマンス、そしてプライドもボロボロにされてしまったジミー。
そこに帰ってきたのは、恒例のビンゴ大会に出かけていたステファニーでした。
アザだらけのジミーに声をかけたステファニーは、家の中に入るよう促します。
訝しげなジミーに「ビンゴがとうとう当たった」と告げるステファニー。
やっとツキが向いてきたのだと語るステファニーは、ようやくジミーの今後についても耳を貸す母親らしい顔を見せるのでした。
この時ステファニーがジミーに作ったのは、パンケーキ。
理想的とはいえないものの、母親が自分のために作ってくれたパンケーキは挫けそうだったジミーの心を確かに支えてくれました。
大事なのは、自分を大切な存在だと思ってくれる人がいること。
自信を持ったジミーがステージで輝く道へと繋がる、重要なシーンでした。